起業していると、売上を増やすことに目が向きがち。
もっと売上を増やしたい、そのためにも、お客さんを増やしたい。
起業したばかりの頃は、お客さんの数も少ないし、
売上アップ、顧客獲得を優先せざるを得ないのですが。。。
そういうときでも、
気をつけたいポイントのひとつが、粗利(あらり)。
数字が苦手、キライ・・・という方も多いので、
念のため、粗利とは何かを説明しますね。
粗利(あらり)とは?
粗利とは、商品・製品そのものから得られる利益。
カフェなどの飲食店さんで、
ランチを1,000円で提供していて、材料代が300円の場合、
そのときの粗利は、700円。
商品を仕入れて、販売する小売業の場合は、
販売した価格と、仕入価格の差額が、粗利となります。
(厳密にいうと、在庫金額などの話もあるのですが、
ザックリと理解してくださいね)
ちなみに、粗利といったり、粗利益と呼ばれたりしますし、
損益計算書では、「売上総利益」となっています。
どれも、同じ数字のことを指しています。ヤヤコシイですね。
粗利が重要な理由
事業にかかる経費は、材料代だけではありませんよね。
ほかにも、家賃、水道光熱費、通信費、人件費・・・
さまざまな経費がかかります。
また、お店をオープンするときに、
お金を借りているのであれば、その返済も必要。
さまざまな経費や、借入金の返済資金の源となっているのが、
「粗利」なのです。
では、もしも、必要な粗利が確保できなければ、
どうなるのでしょう?
手元にお金がある間は支払を続けることができますが、
そのお金がなくなると、事業が続かなくなりますよね。
事業を続けていくための、
原動力となっているものが粗利なのです。
粗利を意識するとは・・・
まずは、粗利益率を確認しましょう。
粗利益率は、粗利益を売上で割ると計算できます。
(粗利益率 = 粗利益 ÷ 売上 ×100%)
この粗利益率が維持できているかどうか、を
定期的にチェックしていきましょう。
たとえば、昨年は50%だったのに、
今は40%になっている・・・という場合、
このまま何も手を打たないと、
ますます下がってしまう可能性があります。
- 仕入価格があがっている
- 材料代を使いすぎている
- 販売価格が下げている
- 安易に値引きをしてしまった・・・などなど
原因を明らかにすることができれば、その対策を考えることもできます。
そうすると、気が付いたら、
全然、儲かっていなかった!!なんてことにならずにすみます。
倒産する会社の多くは、
その数年前から、粗利益率が低下傾向となっていることが多いです。
定期的にチェックすることで、早め早めに対策をうっていく。
これも、事業を続けていくうえで大切なことです。