コンサルティングのとき、
値段の決め方が難しい、悩む・・・という話、よく出てきます。
「値決めは、経営」といったのは、
JALを再建した、京セラの稲盛和夫会長。
値決め、価格設定は経営そのもの、ってことですね。
お客さんの心の中を考えてみると・・・
お客さんは、何を基準として
「高い」「安い」を判断しているのかを、考えたことはありますか?
たとえば、1万円のジーンズをみたときに、
ある人は「高い」といい、
別の人は「安い」という。
こういうとき、価格を判断する基準となっているものが
「外的参照価格」と「内的参照価格」といわれるもの。
外的参照価格とは、消費者の「外」からの情報。
たとえば、メーカー希望小売価格、店頭販売価格、同クラス製品の販売価格など。
内的参照価格は、消費者の「内」からの情報。
その人自身の経験や知識など、
価格の妥当性や魅力度を判断する際の基準として想起する価格のこと。
つまり、その人自身が、ある商品について妥当と考える価格。
なので、人それぞれ。。。
で、その「外的」と「内的」を照らしあわせながら、
「高い」・「安い」を判断する。
「外的参照価格」と
「内的参照価格」を活用する
たとえば、大手スーパーなどで見かける風景。
メーカーのナショナルブランド商品(NB)と
スーパーのプライベートブランド商品(PB)を並べて陳列している。
NB商品が298円で、PB商品が198円。
これも、「参照価格」のメカニズムをうまく利用しているケース。
比べることで、PB商品の安さを感じさせる、際立つ。
価格設定の注意点:
安さを強調すると落とし穴にはまる
ただし、注意が必要なのは、
安易に値下げや、特売、サービス価格などをしていると
お客様の「内的参照価格」が下がってしまうこと。
そうなると、安い価格でしか、買わなくなってしまう。
だから、単純に、値段を下げればいい・・・というものではないのです。
お客さまの「内的参照価格」を下げずに販売し、
いかに満足度を高めるか?に知恵を絞る必要があるのです。